医院ブログ

2021.04.25

ラクに虫歯予防するには?

こんにちは上本町ヒルズ歯科クリニック院長の永井です。
今回も最もお悩みの多い虫歯についてお伝えします。

ラクに虫歯予防するには?

分かってはいるけど、毎日虫歯予防のために冷蔵庫からフッ素洗口液を出してきて30秒測ってうがいをして、その後30秒間飲食を控えるのは面倒。また、最初は虫歯予防のために頑張れるけど続かないという声をよく耳にします。そんな中、毎回のコラムでもご紹介している、FDIの虫歯予防ランキング6位にキシリトールがランクインしています。
1位  水道水フロリデーション(水道水フッ化物濃度適正化)
2位  フッ化物添加食塩、学校給水のフッ素濃度適正化
3位  フッ化物洗口
4位  フッ化物配合歯磨剤
5位  歯科保健活動
6位  非う蝕誘発代替物(キシリトール、パラチノースなど)
7位  フッ化物配合シーラント
皆さんも一度は食べたことのあるキシリトール。今回は、このキシリトールについてお伝えします。

キシリトールの効果とは?

キシリトールは23年前に厚生省(現在の厚労省)に認可を受け日本でも流通するようになりました。当然、親世代は子供の頃になかった甘味料です。「フッ化物配合歯磨剤の普及」や、「健康意識の向上」で昭和の虫歯の洪水の時代より虫歯はかなり減っています。最近患者様や20代前半の実習生やスタッフの方と話していて感じることは、「子供の頃から定期的に歯科医院でメインテナンスを受けている」人がとても多く、「虫歯になったことがない」人が多いということです。

その中でも、先日まで実習に来られていた衛生士専門学校の学生さんは、子供の頃から今も毎日何十年もキシリトールガムを食後に食べていました。勿論、虫歯経験はありません!!私自身、そんな日本人に初めて出会ったので感動しました。食卓にキシリトールガムが置かれていて、なくなったら家族の誰かが買ってくる事が当たり前になっているそうです。「今後もキシリトールは続けますか?」と尋ねたところ、虫歯になりたくないので続けるとのこと。歯ブラシや歯磨剤と同じような感覚になっているという印象を受けました。

2004年からの5年間程の間に3回フィンランドへ研修に行きました。フィンランドでは、歯科関係者でなくても一般の方が虫歯予防のためにキシリトールガムのボトルを鞄に携帯していたり、保育園で虫歯予防を目的に子供たちが毎日食べていたり、スーパーで100%キシリトール配合のガムのコーナーが広大にあり充実している様子を知りました。日本では、100%キシリトール配合のガムは主に歯科医院でのみの販売になりますが、諦めずに啓蒙していきたいと思います。食後にガムを嚙むという簡単な行動で虫歯の原因菌を善玉菌にすることができる唯一の甘味料です。詳しくはフィンランドのように唾液検査をすると虫歯菌の量が分かります。上本町ヒルズ歯科クリニックでも自費(5500円)で唾液検査ができます。是非、自分のリスクを知って効果的な虫歯予防を行っていきましょう。